護國山東輪寺では、先代・先々代の頃から数十年に渡り、年に一度「お焚き上げ供養」を行っております。
簡潔に申し上げると、古くなったお位牌・卒塔婆・お骨箱などを捨てるのではなく、燃やしてご供養を致します。
例年は夏の法要で読まれる「瑜伽焔口経」という経文の一部に
「餓鬼などあらゆる魂の供養の為、金や銀のような財宝・衣服などの実用品を燃やして供養する」
という意味がございますので、その法要中に行っておりました。
しかし、本年はコロナウィルス流行の影響で、それができませんでした。
その為、新たにお焚き上げ供養の為の法要を行いました。
お焚き上げ供養の為の設備です。
お焚き上げ供養は、20年以上前の父が住職であった時代より東輪寺境内の一角において行っております。
「廃棄物処理法」という法律の条文において『野焼き』は禁止されておりますが、
例外として「風俗習慣上又は宗教上の行事を行うために必要な廃棄物の焼却」はその限りではないと謳われております。
とはいえ、法律の条文に基づけば問題はないということを笠に着て、
その一点をもって他者への配慮を二の次としてお焚き上げ供養を遂行するつもりは毛頭ございません。
あくまで、物を燃やすということに関して起こり得る拙寺の近隣の住民の方々に対する影響を鑑みながら、
さまざまな物を『ご供養』として燃やして読経し供養を致すことの正当性について重々考慮をしております。